風邪を引いたときに食べるべきは消化のよいもの
みなさん体調はいかがですか?
季節の変わり目で体調を崩している方もいらっしゃるのではないでしょうか。
風邪をひくと、小さいころはよく「おじや」「雑炊」が出されたものですが、みなさんはそんな経験ありますでしょうか。
最近身近に体調を崩した方がいたのですが、何を間違えたか「スタミナになるから」「栄養をつけるために」と肉や刺身などがっつりしたものを頑張って食べている姿を見かけました。
確かに風邪をひいているときにスタミナをつけるのは大事ですが、それは普段からやっておくべきこと。体調が悪いときには、おなかにやさしいものを食べることが望ましいのです。
風邪をひいたときのからだのはたらき
みなさんほとんどの方が風邪をひいたことがあるのではないでしょうか。
「風邪」と聞くと思い浮かぶのは
- 鼻水
- せき、たん
- 発熱
- 頭痛
- からだのだるさ
- 食欲不振
などなど
これらの症状は理由があって起こっているのはいうまでもないですが、それぞれにとてもエネルギーが使われているのです。
鼻水やせき、たんはからだの中に侵入してきたウイルスなど風邪の原因となっている異物を外に出そうとしています。このままからだの中にいさせたら悪影響を及ぼすぞ!外に出せ!と戦っているわけです。
発熱はからだの中に侵入してしまったウイルスを殺すための抵抗です。ウイルスなど風邪の原因菌となるものは熱に弱いことが多く、からだはそれを知っています。からだを熱くすることで体内にいる菌を殺そうとしているわけです。これに伴い、頭痛やだるさが生じるわけですね。
風邪のときに食欲がなくなるのは?
風邪をひくと何も食べたくないな、と感じる方もいらっしゃるのではないでしょうか。
なんでも食べられるという方もいらっしゃいますが・・・
人間、食事をするときにはとてもエネルギーを使います。
口から食べ物が胃に入ると、およそ30分ほどで小腸に食べたものが移動します。
小腸に入れられるよう食べたものをよーくよーく柔らかくするのが胃の仕事、そのやわらかくされたものから栄養分を吸収するのが小腸の仕事です。
料理をする方はわかると思いますが、食材を切ったり火を通して柔らかくするのって時間がかかりますよね。
それと同じで食べたものから栄養を吸収するのって、とてもエネルギーを使うのです。
口から食べ物が運ばれてくると、栄養をきちんと吸収しよう!と全身の血液の流れが変わり、胃や小腸に集中します。(これが食後の眠気の原因にもなるのですが)
そして血液によって運ばれてきた酸素やエネルギーを使って胃や小腸を全力で働かせるのです。
もうお分かりの方もいるかもしれません。
風邪を引いているからだは、全身を使って風邪の原因菌を殺そうとしているので、胃や小腸にエネルギーなんて使っていられないのです。だから食欲がないな~と感じるのですね。
風邪を引いたときには消化のよいものを
ここまでくれば、風邪などの体調不良のときに消化のよいものを食べたほうがからだにやさしいというのは理解いただけると思います。
からだが風邪の原因菌と戦ってくれているのですから、わたしたちは胃や小腸が消化しやすい、たとえば柔らかく煮た野菜スープやおじや、すぐに糖分となってくれるプリンやゼリーなどを食べてあげたいものですね。
最後に
普段からバランスのよい食事を心がけ、免疫力を高めて風邪なんてひかないからだをつくるのが一番ですが、体調不良のときは無理をせず、食べられるものをゆっくり食べましょう。食べられないときには糖分を含む水分を積極的に摂取することをお勧めします。
※どうしても食べられず、水分も摂れない、摂っても吐いてしまうなどの症状がある場合は病院を受診することをお勧めします。
※持病のある方はこの通りではありませんので、かかりつけの先生に相談を。自己判断のみでは体調が悪化する場合もあります。
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